女性の社会進出・産後の社会復帰などが広がり、共働き世帯が夫婦の3分の2超の2,400万人にのぼる今、”夫が外で働き、妻が家を守る”夫婦像はすでに昔のものになっています。令和時代の「夫婦のお金」はどういう状況になっているのでしょうか?
本記事では以下についてまとめてみました。
- お金の管理方法はどうなっている?
- お金のコミュニケーションはできてる?
- 将来のお金の不安はある?
みんなお金の管理はどうしてる?
結婚後のお金の管理は「家族」のお金と「個人」のお金の両方が存在する分、独身時代の管理より複雑になります。また、増加を続ける共働き世帯と、減少傾向の専業主婦世帯でもその管理は大きく異なるようです。
管理方法は分担制と合算制の2つ
夫婦の管理方法は「分担制」と「合算制」の2種類に分かれますので、それぞれを確認してみましょう。
- 分担制とは
「家族のお金」は決められた金額を夫婦で出し合い、残りのお金はそれぞれの「個人のお金」とする管理方法です。
それぞれが「家族のお金」を支出すれば、残りのお金は各自の「個人のお金」となります。
<分担制の例>
- 夫婦で一定額を出しあい、そのお金で家計をやりくり(各自10万円を出し合うなど)
- 家賃や食費等の費目を担当制にする(夫は家賃、妻は食費など)
- 合算制とは
夫婦の収入をすべて合算して「家族のお金」としてまとめて管理する方法です。「家族のお金」からお小遣いとしてそれぞれに支給されるお小遣いが「個人のお金」となります。
お金の管理の主流は「分担制」へ
共働き世帯と専業主婦世帯でお金の管理方法で差があることがわかりました。
共働き世帯は分担制が、専業主婦世帯は合算制が多いですが、その背景は以下が考えられるのではないでしょうか。
共働き世帯で分担制が多い背景
- 夫婦それぞれが自分で稼いでいるため「個人のお金」を一定分は確保したい。また、自分のプライベートな支出はパートナーに使途をあれこれ言われたくない。
- 専業主婦世帯よりも相対的に世帯収入が多いため、分担制でも「家族のお金」の必要額を満たすことができる。
専業主婦世帯で合算制が多い背景
- 専業主婦世帯では基本的に収入元は1つのため、分担制にすることが難しい。
- 共働き世帯よりも相対的に収入が少ないため、合算制にすることで「家族のお金」の必要額を満たしている。
働き方改革が今後も進み、共働き世帯が増加するトレンドが今後も変わらないとすると、日本の夫婦のお金の管理は分担制がこのまま拡大していくのではないでしょうか。
夫婦でお金の会話はできている?
夫婦は長い時間を共に生きていく運命共同体ですが、夫婦間でお金の会話はどの程度できているのでしょうか?
調査の結果、驚きの現状が分かってきました。
「お金の話ができていない」が4割「もっとしたい」が7割
夫婦で「お金の会話」ができているかどうかの質問では、共働き世帯・専業主婦世帯ともに4割がお金の会話が充分にできていないと答えています。また、もっとお金の会話をしたいと答える夫婦は共働き世帯、専業主婦世帯ともに7割を超えました。
世帯の働き方にかかわらず、今の夫婦は「お金の会話が足りない」という課題感が見えてきました。
夫婦喧嘩の1位は「お金」絡み
仲の良い夫婦でも夫婦喧嘩をすることもありますが、調査結果では夫婦喧嘩の第1位の理由は「お金について」でした。
「家事について」「育児について」がそれに続きますが、共働き世帯では「家事について」の選択率が相対的に高く出ていそうです。
老後資金への不安も顕在化
昨年、「老後資金が2,000万円不足しているのではないか」が世間で話題になりました。それに対する質問では、共働き世帯、専業主婦世帯ともに8割を超える方が不安を感じると回答しました。老後はまだまだ先のことである一方、現実に不安を感じている方が多いようです。
さあ、夫婦でお金のコミュニケーションをしよう
そもそも、お金の管理を何故するのかというと、ありたい家族の姿を実現して家族で幸せに生きていくためです。ありたい家族の姿はきっと家族の数だけあり、そのための必要なお金の額も変わってくるでしょう。
夫婦でその姿をどういうものにしたいのか、共通認識を持っておくことが大切です。普段からお金についての会話をしておくと、お金について決めなければならないことが出た際に、揉めごとになることを防げるかもしれません。
家族の今のお金の課題は何か、そして将来どのような家族として生きていきたいか、を夫婦で話し合ってみましょう。それは、幸せな家族の未来にきっと繋がるはずです。
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